予防接種について
こどもは無菌で免疫が弱い状態で生まれ、母親から授かった免疫(抵抗力)も成長とともに減弱していきます。その免疫力を高める役目をするのがワクチンです。
感染症の原因となる病原体は多数ありますが、重症化しやすいいくつかの感染症に罹らないように、また罹っても重症化しないようにすることがワクチンの目的です。
副作用が生じることもありますが、実際に感染、発症するよりも軽症ですみます。
一般的には生後約2ヶ月がワクチンデビューのタイミングです。当院ではワクチン接種を積極的に勧めます。
予防接種の外来について
感染症の児と接触しないように時間帯を分けています。
一般的に乳児健診は生後1ヶ月以降は4ヶ月までないため、当院では予防接種時、姿勢や向き癖、心雑音、臍ヘルニア、股関節、血管腫、皮膚など全身を健診同様に診させていただいていますので脱がせやすい服装で来院してください。
以前は同時間帯にも処方をしていましたが、予防接種が受けられなければ薬をもらおうという感じで、RSウイルスやインフルエンザなどの感染症児、とびひ(伝染性膿痂疹)、みずぼうそう(水痘)などの感染性の皮膚疾患の児が受診されたことが多々あり、リスクを減らすため処方はしないこととしました。
ロタウイルスワクチンの接種前後30分は授乳ができませんので、ご注意ください。
予防接種のスケジュール管理
現在では、たくさんの予防接種があり、「どれを接種したらよいのか?」と戸惑われる方が少なくないと思います。それに予防接種のスケジュール管理は、保護者の方だけでは少々難しいものです。そんなスケジュール管理についても、遠慮無くご相談ください。
2020年10月から異なるワクチンを接種する際の接種間隔についての制限が改訂されました。そのため単独接種なのか同時接種なのか接種方法のバリエーションが増えました。
当院では基本同時接種をお勧めしていますが、単剤接種のみで1歳の予防接種を終えられた方もおられます。保護者と相談の上スケジュールを決めていきます。
ご持参いただくもの
- 予防接種予診票
- 母子健康手帳
- 健康保険証
- 小児医療証
- 診察券(お持ちの方) など
※万一の副反応に備えて、接種後30分程度はクリニックの傍にいてください。気になる症状が見られた際は、すぐに医師に相談してください。
生ワクチンと不活化ワクチンについて
生ワクチン
生きた病原体(細菌やウイルス)の病原性を弱めたものを接種し、体の中で増やして免疫をつくります。その病気に罹ったのと同じように抵抗力がつきます。接種回数は不活化ワクチンと比べ少なくて済みます。
不活化ワクチン
細菌やウイルスに、熱やホルマリンを加えて病原性を不活化(免疫をつけるのに必要な成分は残して、増殖性・毒性を無くすこと)して投与し、免疫をつけるように導きます。生ワクチンと異なり、感染予防レベルの免疫をつけるには、数回の追加接種が必要になります(接種回数はワクチンの種類によってそれぞれ異なります)。
定期接種と任意接種
予防接種には、下記のように「定期接種」と「任意接種」の2種類があります。
定期接種
国が「一定の年齢になったら受けるように努めなければいけない」と規定しているワクチンです。接種費用は対象年齢内、規定回数内であれば、基本的に公費で負担されます(対象年齢や規定回数を超えたり、指定の医療機関以外で受けたりした場合の接種費用は、全額自己負担となります)。
ワクチン | 対象年齢 | 接種回数 | |
---|---|---|---|
B型肝炎 | 生後6週から1歳未満 |
3回 |
|
ロタウイルス | ロタリックス | 生後6週から24週まで |
2回 |
ロタテック | 生後6週から32週まで |
3回 |
|
肺炎球菌 | 生後2ヶ月から9歳 |
4回 |
|
五種混合(四種混合+ヒブ) | 生後2ヶ月から7歳半 |
4回 |
|
四種混合 | 生後2ヶ月から7歳半 |
4回 |
|
ヒブ(インフルエンザ菌b型) | 生後2ヶ月から5歳未満 |
4回 |
|
BCG | 生後1歳未満 |
1回 |
|
MR | 1期 | 1歳から2歳未満 |
1回 |
2期 | 就学前の1年間 |
1回 |
|
水痘 | 1歳から3歳未満 |
2回 |
|
日本脳炎 | 1期 | 生後6ヶ月から7歳半 |
3回 |
2期 | 9歳以上13歳未満 |
1回 |
|
二種混合 | 2期 | 11歳以上13歳未満 |
1回 |
子宮頸がん | 小学校6年生から高校1年生 |
2回(3回) |
ロタウイルスワクチンの接種前後30分は授乳ができませんので、ご注意ください。
任意接種
定期接種以外の予防接種です。「任意」とは、受けなくても良いという意味合いではなく、病気を防ぐためには、どれも大切なものばかりです。費用は基本的に「自費」になりますが、やはり接種を受けられるよう、お勧めいたします。
ワクチン | 接種費用(税込み) | 接種回数 | 対象年齢 |
---|---|---|---|
おたふく | 6,600円(税込) |
2回 |
1歳以上:1歳時と就学前1年間 |
三種混合 | 3,850円(税込) |
2回 |
就学前1年間と2種混合に変えて |
不活化ポリオワクチン | 9,350円(税込) |
1回 |
就学前1年間 |
A型肝炎 | 8,800円(税込) |
3回 |
1歳以上 |
インフルエンザ | 3,850円(税込) |
2回 |
生後6ヶ月~小学校6年生 |
4,400円(税込) |
1回 |
中学生~ |
*上記以外のワクチンについても、ご相談ください。
*0歳や1歳の時点で「うち漏らし」があっても、それよりも上の年齢で接種できる場合があります。「接種を受けていない」「必要な回数を終わらせていない」などのケースについては、ご相談ください。
予防接種スケジュール
保育園や幼稚園などの「集団生活」に入ると、ウイルスなどの病原微生物に接する機会が急に増加します。
入園前には、お子様の接種状況を見直し、接種漏れや任意接種などについては、可能な範囲で受けておくようにすると良いでしょう。
集団生活に入る前に
保育園や幼稚園などの「集団生活」に入ると、ウイルスなどの病原微生物に接する機会が急に増加します。入園前には、お子様の接種状況を見直し、接種漏れや任意接種などについては、可能な範囲で受けておくようにすると良いでしょう。
「予防接種健康被害救済制度」について
予防接種は、感染症を防ぐためにとても重要なものですが、極めて稀ながら脳炎や神経障がいなど、副反応による重大な健康被害が生じるケースがあります。万が一、定期予防接種による健康被害が生じた場合は、救済給付を行うための制度があります。それが、「予防接種健康被害救済制度」です。当該健康被害が接種を受けたことによるものであると厚生労働大臣が認定した場合は、市町村により給付が行われます(第三者で構成される疾病・障害認定審査会により「因果関係」に係る審査があります)。ただし対象年齢や受ける回数・間隔を超えた場合には、その対象となりませんので、ご注意ください。
- 診療科目
- 小児科・小児循環器科
- 住所
- 神奈川県横浜市都筑区茅ケ崎中央1-2
センター南光ビル4F - 電話番号
-
045-941-4976
WEB予約 - アクセス
- 横浜市交通局ブルーライン・グリーンライン
「センター南駅」出口6直結
※パチンコ屋、そうてつローゼンの上階 4階です
駐車場のサービスについてはスタッフにお尋ね下さい - お車で
ご来院の方 - お越しの際は都筑区役所・警察署の交差点をセンター南駅方向にすすみ、ロータリー手前の高架線下に入り口のある「センター南駅光ビル駐車場」・「センター南駅前地下駐車場」をご利用ください。4階医療モールへの直通エレベーターがございます。
休診日:火曜・日曜・祝日
◎土曜:9:00~11:00、13:00~14:00
☆土曜(乳児健診・予防接種):11:00~13:00
心臓外来は一般診療中も対応します。
乳児健診、予防接種は感染症の方と時間を分けております。